2014年7月25日金曜日

a change is gonna come





Sam Cookeのa change is gonna comeを聞いて、唐突に救われてしまった。
就活もうまくいかず、僕の人生の何がダメだったのか苛まれながら、自分のやってきたことを思う。
それで、この曲を歌う。
 そうしたら、僕はやっぱり知っているような気がしてならない。
いつかは変わる。というよりも、希望があるっていうことだ。
僕は川の小さなテントで生まれちゃいないけど、人と社会という川には流され続けて、
それでも走ってきた。
今までずっと、ね。

女々しいと言われ、裏切られて、陰口叩かれて、信用がボロボロ崩れ落ちて行った。
大好きな事を追い続けてきて、キチガイの烙印だって押された。
夢を追い続けることはいいことだと思っていたよ。
それもダメだったわけだ。
だからまぁ、生きるのは辛かった。
でも、死ぬのも怖かったんだよ。
痛い。怖い。何より、うちの子らが僕を慕ってくれていた。
少なからず、僕は愛されていた。
そして、愛に気付いた。
その先を知らないことも知ったんだ。
長い時間かけたけど、知ったんだよ、いつかは変わるって。

 まぁ、洒落た振りして街の中にでも行ったさ。
でも周りを見渡せば、無条件で幸せそうな奴らばかりだ。
学校にだって普通に行けて、お金のことも生活の事も心配なく過ごしていたやつらばかりだった。
裏切られることも、拒絶されることも知らなそうな、そんなやつらだ。
そんな人たち全員に、「お前は場違いなんだよ」って言われていた気がした。
ノリも悪い、ダサい、生真面目だって。
僕より本当は頭いい奴が、「優等生さん」ってからかうんだぜ
為すべきことを、したいことをしていただけなのに、馬鹿にされたんだ。
 そんな醜い感情から解放されるのに、長い時間がかかったよ。
でも、どこかで知っていたんだよ、いつかは変わるって。何かが変わるって。

 それで、兄弟の下へ行ったんだ。
人類皆兄弟、っていうだろ。
でも、そんなのは甘えだと殴られた。
向上心の無い僕が悪いと、視野の狭い僕が悪いと言われたんんだ。
それはまぁ、認めるよ。
それでも、僕はその場でへたり込んでしまうんだよ。
跪くんだ。
僕が間違っているのかって。

あぁ、もう僕には希望が無いって何度も思ったよ。
何度だって死にたくなった、何度だって自分を責め立てた。
まぁでも今は何とかやっていけると思うよ。
色々あったしね。
そう思えるまでに、本当に長い時間かけたんだ。
笑っちゃうだろ。笑えよ。それでも、僕の精一杯だったんだ。
そりゃ自棄になったような時期もあったよ。
でも、やっぱり、どこかで何かが変わるって知ってたんだろうね。

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恥ずかしいけど、僕はこの歌をこんな気持ちで聞いている。
心の中で、そう唄っている自分がいます、
情けない限りだ。
何かが変わる、というよりどこかしらで僕が正しいんだって感じられるときがくるっていう話として、唄っているんだろうな。
 まぁ、僕は間違えまくっている。
人の気も知らないで、人と接して、時には誰かを傷つけている。
他人の痛みが分からない。
自分の痛みに鈍感だから、他人の痛みにも鈍感なんだ。
僕の痛くないは、誰かにとっては痛いんだ。
それが分からない。
むしろ、痛みは誰かが癒してくれることを知らないのかもしれない。
自己修復力でしか傷は治らないと思っている。
でも、早く治った古傷を僕は知っているから、夢を見てしまうんだろうね。
希望を抱いてしまうんだろう。
恥ずかしい限りだ。
 でも、自分なりの正しさで向き合っていくことが青春というのならば、やはり僕にとっては青春だった。

 正しさなんて無いし、清濁あわせて飲み込めるようになって初めて青春は終わるんだ。
それが大人になるっていうことなのか?
Sam Cookeのように差別は受けたことはそりゃないけど、それでもこう唄ったのだから、
やはり正しさがあった世界だったんだろうね、当時。
そして、正しくなかったのは黒人達。
その正しくなかったを否定して、彼らの正しさ求め続けて、彼らは自由を手に入れた。
僕はそんな姿にあこがれるんだろうな、と思う。
低賃金労働が必要悪だというなら、反旗を掲げることが青春だし、
子供がいじめに耐え抜くのだって、青春だ。
それが正しくないと知っているから、耐えるんだ。
僕は自分の正しさに邁進してきた。
黒人達だってそうだ。
僕に力はないかもしれないけれど、世界を変えるのはいつだってそういう気持ちだ。
それぞれの美学と、哲学と、正しさがせめぎ合って、多数決によって世界は良くなっていく。
マイノリティは細々と、間違いではないけれど、正しくないと思い生きていく。
それでも、いつか日の目を浴びて、変化は訪れるのだろう、そう思わなきゃやってられないよ。

 大人にならないとなぁ。
自分が変わるか、世界が変わるかのどちらかなら、とりあえず前者を目指さないと。
死んでいくだけだお。

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対訳

I was born by the river in a little tent
Oh and just like the river I've been running ever since
It's been a long, a long time coming
But I know a change gonna come, oh yes it will

僕は川の側の小さなテントの中で生まれたんだ。
それ以来、僕はその川のように走り続けている。
それはもう、ものすごく長い時間がかかった。
でも僕は知っている、いつかは変化は訪れるってね、きっとね

It's been too hard living but I'm afraid to die
'Cause I don't know what's up there beyond the sky
It's been a long, a long time coming
But I know a change gonna come, oh yes it will

生きるのはとても辛かったよ、でも死ぬのも怖かった。
そりゃあの空の向こうに何があるか知らないからね。
長い、長い時間がかかったよ。
 でも、まぁ、僕は知っているよ。いつかは変わるって、間違いなく

I go to the movie and I go downtown
Somebody keep telling me, "Don't hang around"
It's been a long, a long time coming
But I know a change gonna come, oh yes it will

映画を見に、街へ行ったりもしたよ。
誰かしらが僕を責め立てるんだ、「このあたりをうろつくな」ってね
本当に長かったんだ、長い時間かかった。
でも、やっぱり知っているんだよ。いつかは変わるって、絶対にだ

Then I go to my brother
And I say, "Brother, help me please"
But he winds up knockin' me
Back down on my knees

それで兄弟のところへ行ったんだ、皆のところへ。
"助けてくれないか、兄弟たち"
 でも、一人が僕の胸ぐらをつかみ、殴ったんだ
そして僕は地に膝をついたんだ

Oh there been times that I thought I couldn't last for long
But now I think I'm able to carry on
It's been a long, a long time coming
But I know a change gonna come, oh yes it will

あぁ、何度も思ったよ、これ以上無理だって
でも、今ではやれると思うよ
それはそれは長い時間がかかった。
けれども、いつかは変わるって知っているんだ、変わるんだよ。