2015年7月1日水曜日

hello etchiopia



日本という国はそれなりにどこも一緒である。
文化住宅とアスファルト、電信柱。どこいっても同じなのである。
日本らしさ、というのは特に存在しないと思っている。けれども、それが日本人らしさなんだとも思ったりする。
暗闇に浮かぶ信号機が宇宙船のスイッチの一つ一つのようで、車は川のように目に見えない変化を伴い変化する。空は消えても気温と湿度に互換を張り巡らせ、季節や空気を感じられる。
そんな風にして、日本の空気を感じ取った音楽こそ、日本人にしか作れない音なのじゃないかと思うのである。ジメジメとしながら、微風を纏う音楽。ホッピー やサワーのような、工夫して美味しくしようとして、オヤジギャグみたいな、遊び心を大切にした音楽。(失礼)。でもいいバンドがいるもんだなぁ、と思うの である。
日本のごった煮で丼ぶりな都会的なポップセンス。可愛い物と美味しいものが煌めく、狂楽的な娯楽に薄汚れながらも幸せに満ちた街に楽しいをもたらす音。
急ぐのを辞めながらも憧憬の消えぬノスタルジア。取捨選択をし続けて、質素になって、着飾らずに音楽と共に歩き続けた。猛スピードで去っていく人の流れと時間に追いつこうとして追いつけずに流された物に思いを馳せる。
この曲に関しては後者に寄った曲で、ドツボだった。島と島を隔てる果てのない概念としての海が、本物の海にも人海にも横たわる。物理的な距離、精神的な遠さなど、遠く感じる全てに思いを、郷愁を巡らす。そんな音なんだよなぁ。
はっぴいえんどとかCEROが好きな人はきっと好きだよ。遊び心と音楽愛に詰まった曲だらけ。演奏してる方も楽しんでるのが分かる気がする。
日本人にもいい音楽作る人たちはいっぱいいるんだよ!