延々と歩いているだけの話ですよ。でも、何かに向かって延々と歩くって多くの人はやらないと思うのです。
というか、やれない。
仕事、勉強、部活、家庭。恋愛、交友。多くのなんだかんだでしなきゃならないことに追われているんだと思います。
しかも、誰かの意志と思惑が働いていて、あぁ、なんでこんなことしてるんだろうと思う時ってあると思うのですよ。
でも、この本を読んで、意味もなく誰かと(一人でも)歩き続けて、
「それどころじゃない」気分で露わになる思いというのは良いものですよ。
そんな歩くだけを追体験できると思うんです。
一緒に誰かと歩きたくなる。歩くことも良いことだと思える。
重力と、地面と、生物の限界を感じながら、共に生きる喜びを知る。
リタイアしていい世界で、リタイアしたくない何かを見つけた時、それって素敵なことだと思える。
それと、一期一会はやっぱり大事で、人と人の出会いって無下にしちゃいけないんだと思うのです。
誰かと一緒にいられるっていいことだな、と思うわけです。
お金も性別も場所も関係なく、全てを楽しくしようとした子どもの頃に戻りたいな、そう思いました。
(今の若者は純粋さがやや足りないよ!)
とりあえず、美味いとしか言いようのない文でしたよ。
主人公以外の各人の物語がスクッと入ってきては抜け出て、最後には大団円を迎える。一本の話でまとまっているオムニバスともいえるように、短いながらも入り込んでしまう。
終わりの迎え方も秀逸で、素晴らしきスタンダード。
美味い文章とはこういうことかと本当に思うのです。
主人公以外の各人の物語がスクッと入ってきては抜け出て、最後には大団円を迎える。一本の話でまとまっているオムニバスともいえるように、短いながらも入り込んでしまう。
終わりの迎え方も秀逸で、素晴らしきスタンダード。
美味い文章とはこういうことかと本当に思うのです。
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